5.9木曜日

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Diseases 疾患について

下部消化器の疾患について 便秘

命に関わる病気ではないが、腹部症状や排便障害により生活の質を落とす

量的にも質的にも生理的排便が障害され「本来体外に排出すべき糞便を十分量かつ快適に排出できない状態」と定義されます。

3日以上排便がない、排便の頻度が少なくなった、以前のような排便後のすっきり感がない、というときにはご相談ください。

便秘症状を長く放置していると、痔核、直腸脱、裂肛、憩室疾患などを引き起こすことがあります。

症状について

  • 排便が少ない
  • おならのにおいが気になる
  • お腹が張る、痛い
  • ニキビ、吹き出物

排便が3日以上ない、排便の回数が少なくなった、排便の量が少なくなった、便が細くなった、毎日排便はあるがすっきり感がない、

おならのにおいが気になる、お腹が張っている、慢性的な腹部の痛みがある、ニキビ、吹き出物が頻発する。

    原因について

    便秘は、下記の分類(表1)の様に便が作られてから肛門から排出される過程のどこかの異常によって起こる「機能性便秘」と、大腸の形態の異常などによって起こる「器質性便秘」に分けられます。

    いずれのタイプの便秘であるかによって、その原因も異なります。

     

    (日本消化器病学会関連研究会慢性便秘の診断・治療研究会編:慢性便秘症診療ガイドライン2017より引用)

    治療

    1. 便秘の原因は人それぞれで、そのメカニズムは複雑です。人によって便秘治療は異なります。
    2. 大腸がんなどの腫瘍性病変の有無を確認しましょう。
    3. 大蠕動は朝起きますので、朝の排便が基本です。
    4. 体が冷えないようにしましょう(冷暖房に頼りすぎないようにしましょう)。
    5. アントラキノン系下剤(センナ、アロエ、大黄)は癖になるので控えます。
    6. 治療は「頑張りすぎない」ように(逆にストレスを感じ、便秘が悪化します)。

    食習慣の改善

    【食物繊維】

    水分を積極的に摂りながら、食物繊維を多く含む野菜や果物をバランス良く摂取していただきます(不溶性:水溶性 2:1)。

    成人では1日当たり 男性 20g以上、女性 18g以上 の食物繊維をとることがすすめられています(厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2015年版)」より)。

    食物繊維は野菜に多いですが、葉物野菜よりも根菜やきのこ類、海藻類、ドライフルーツに多く含まれています。

    水溶性食物繊維

    穀類 大麦、えん麦、ライ麦、押麦
    果物 バナナ、りんご、キウイ、みかん、柿
    海藻類 わかめ、こんぶ、ひじき、もずく
    芋類 さつまいも、里芋、こんにゃく
    きのこ類 干しシイタケ、なめこ、シイタケ
    野菜 エシャロット、ごぼう、オクラ、あしたば、カボチャ、大根
    その他 納豆、らっきょう、かんぴょう、抹茶、ブルーベリー

     

    不溶性食物繊維

    豆類 大豆、ひよこ豆、いんげん豆、えんどう豆
    穀類 玄米、全粒小麦、穀物、あわ、ひえ
    芋類 さつまいも、こんにゃく
    きのこ類 干ししいたけ、きくらげ、しめじ、エリンギ、えのき茸、ぶなしめじ
    野菜 ごぼう、たけのこ、大根、パセリ、カボチャ、モロヘイヤ、ゴーヤ、オクラ、ブロッコリー、カボチャ
    その他 切り干し大根、おから、ココア、高カカオチョコレート、アーモンド、納豆

    その他の便秘にいい食事

    発酵食品:ヨーグルト、納豆、漬物(ぬか漬け、キムチ)、チーズ、味噌など

    ビフィズス菌の糧となる乳酸菌、オリゴ糖を摂る
    ・オリゴ糖(3~5g/日):バナナやリンゴなどの果物、豆乳、はちみつ
    ・乳酸菌:動物性(ヨーグルト、チーズ)、植物性(味噌、漬物)
    ・1日1杯のお味噌汁と1~2切れのつけものを心がけましょう!

    エキストラ・バージン・オリーブオイル

    レジスタントスターチ=難消化性でんぶん(でんぷんなのに食物繊維と同じ働き)
    ・冷や飯、冷製うどん、パスタ、豆、とうもろこし、じゃがいものサラダ、ほか

    基本的に食事はしっかりよく噛んで食べましょう!

    生活習慣の改善

    運動不足の方は、適度な運動習慣を身につけましょう。

    また、ストレスともうまく付き合っていく必要があります。

    現代社会に生きる私たちにとって、完全なストレスフリーで毎日を過ごすのは困難です。

    ある程度のストレスがあることを受け入れつつ、それを支障のない範囲で回避すること、また解消することが大切です。

    排便は、消化管が食事などにより刺激されることで生じます。

    空腹の時間が長い朝ごはん前は消化管の動きが低下した状態で、食事による刺激を最も受けやすいのです。

    朝ごはんの後は便意を我慢せずに排便し、排便を習慣づけることが便秘改善の第一歩となります。

    腸蠕動にスイッチを入れるために、朝起きてすぐにコップ1~2杯の水を一気に飲むことも便秘の改善に有効です(胃結腸反射により腸蠕動が促進されます)。

    下剤の使用

    下剤にも種類があります。便秘のタイプによって、適切な下剤(表2参照)を処方いたします。
    センナ、ダイオウが含有した下剤は刺激性下剤になります。非常に強力な下剤になりますが、習慣性や依存性(癖になる)があり、毎日使用すると効果が弱くなってきます。旅行などで一時的な便秘になった場合に、頓用で使用する場合は問題となりません。漫然と使用するのは控えましょう。また、便秘の原因となる薬として、止瀉薬、降圧薬、コリン薬、抗ヒスタミン薬などが挙げられます。

    便秘薬の種類(表2)

    プロバイオティクス 酪酸菌(ミヤBM®︎)、ビフィズス菌(ビオフェルミン®)など
    膨張性下剤 ポリカルボフィルカルシウム(コロネル®)など
    浸透圧性下剤 塩類下剤 酸化マグネシウム(マグミット®)など
    糖類下剤 ラクツロース(ラグノスNF経口ゼリー®)マグコロール4000・塩化ナトリウム・炭酸水素ナトリウム・塩化カリウム散(モビコール配合内容剤®)など
    浸潤性下剤 ジオクチルソジウムスルホサクシネート
    刺激性下剤 アントラキノン系 センノシド(プルゼニド®)
    センナ(アローゼン®)
    アロエなど
    ジフェニール系 ビサコジル(テレミンソフト®)
    ピコスルファートナトリウム(ラキソベロン®)など
    発泡性下剤 炭酸水素ナトリウム(新レシカルボン坐剤®)
    上皮機能変容薬 クロライドチャネルアクチベータ― ルピプロストン(アミティーザ®)
    グアニル酸シクラーゼC受容体アゴニスト― リナクロチド(リンゼス®)
    消化管運動賦活薬 5-HT4受容体刺激薬 モサプリド(ガスモチン®)
    その他 胆汁酸トランスポーター阻害薬 エロビキシバット水和物(グーフィス®)


    (日本消化器病学会関連研究会慢性便秘の診断・治療研究会編:慢性便秘症診療ガイドライン2017より引用)

     

    便秘に効果のある漢方薬

    ダイオウがはいっていない漢方・・・大建中湯、桂枝加芍薬湯

    ダイオウ含有の漢方・・・大黄甘草湯、桂枝加芍薬大黄湯、潤腸湯、防風通聖散、大柴胡湯、麻子仁丸など

    早期発見・早期治療のために、検査・健診へ是非お越しください。

    当院では、早期発見・早期治療の重要性を認識し、検査・健診を推奨しています。
    特に内視鏡検査は、病気の早期発見や正確な診断に不可欠な手法です。
    皆様が快適で健康的な日常生活を送ることができるよう、その手助けができればと考えています。

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