5.9木曜日

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Diseases 疾患について

下部消化器の疾患について クローン病(炎症性腸疾患)について

国の定める指定難病。炎症性腸疾患の一つ。

クローン病(炎症性腸疾患)は、国の定める指定難病です。

潰瘍性大腸炎とならび、炎症性腸疾患の一つとして知られています。
10~20代の若い方によく見られ、男女比は2:1で男性の方がかかりやすい病気です。

日本では年々増加傾向であり、これには食事の欧米化による動物性脂肪増加などが原因として考えられています。

症状について

  • 腹痛(好発部位である回盲部に一致した右下腹部痛が多い)
  • 下痢、発熱、血便
  • 急な体重減少
  • 貧血、肛門症状(痛みや膿がでる)

腹痛(好発部位である回盲部に一致した右下腹部痛が多い)、下痢、発熱、血便、急な体重減少、貧血、肛門症状(痛みや膿がでる)などの症状を伴います。

多くの患者さんには繰り返す腹痛、下痢を認めます。
また、肛門病変はクローン病に特徴的であり、肛門病変を契機にクローン病の診断がつくことも多くあります。

口腔内、食道、胃、小腸、大腸など、消化管のいたるところに慢性的な炎症をきたす可能性があり、さらに増悪すると瘻孔(皮膚と腸管、腸管と腸管の間などに通り道が出来ること)や狭窄といった合併症も起こします。狭窄が強くなると腸閉塞を起こすこともあります。炎症の起こった範囲により小腸型、小腸大腸型、大腸型に分類されます。

原因について

はっきりとした原因はまだ分かっていませんが、遺伝的な要因や環境要因、腸内細菌叢の変化などが複雑に絡み合い、異常な免疫応答を引き起こした結果、消化管の炎症が起こると考えられています。

なかでも、自然免疫系の異常がクローン病発症に深く関わっていることが示唆されています。
環境因子としては、衛生環境や食生活、喫煙などの影響も指摘されています。

クローン病の検査

クローン病が疑われる患者さんには検査を行います。
治療により寛解期(症状、炎症ともにおさまっている状態)に入っている患者さんでも、症状だけではなく検査による評価を必要とするため、定期的に検査を行っていきます。
検査の特性上、詳細に評価できることとできないことがあるため、数種類の検査を組み合わせて評価することもあります。

血液検査では、貧血や炎症の程度を調べます。
大腸内視鏡検査では、クローン病における特徴的な所見(縦に長い縦走潰瘍や石を敷き詰めたような敷石状外観など)が認められるかどうかを確認します。
また、病変範囲を特定するために、小腸X線検査や上部消化管内視鏡検査もあわせて行います。
この他、腹部造影CT検査や超音波検査などを用いて全身の精密検査を行うことで、腸管の腫れや炎症の程度を調べることができます。

クローン病の治療

クローン病の治療には、栄養療法や薬物療法などの内科的治療と外科的治療 (手術) があります。

治療の目的は腸管の症状や炎症が改善した状態(寛解)を目指し、その状態を継続していくことです。
栄養療法は食事制限し、脂肪を制限した栄養剤を服用することで腸管への負担や刺激を軽減することです。
また薬物療法は腸管炎症を抑制する薬物(5-アミノサリチルサン製剤、ステロイド、免疫調整剤、生物学的製剤など)を使用することで症状を改善させます。
内科的治療を行っても症状が改善しない場合や腸閉塞を起こした場合、潰瘍からの出血がコントロールできない場合は、腸管切除術や狭窄形成術などが行われます。

また肛門周囲膿瘍や痔瘻に対して、切開排膿やチューブを挿入することもあります。病変の部位や炎症の程度、合併症の有無などに応じて、薬物療法、栄養療法を組み合わせ、また必要であれば手術による治療が選択されます。
そのほか、喫煙はクローン病の発病や再燃に関わっていることが分かっていますので、禁煙指導を行います。

炎症性腸疾患は医療費助成制度の対象となる「指定難病」の一つです。
助成は,難病指定医によって炎症性腸疾患の診断を受けた患者さんのうち、一定以上の重症度である、るいは軽症であっても一定以上の高額な医療を受ける必要がある方が対象となります。

対象となる患者さんは,炎症性腸疾患に関連した治療や診療を受けた場合に医療費の助成を受けることができます。
臨床個人調査票を指定医療機関の難病指定医に記入してもらい、必要書類をそろえて各市区町村の保健所等の窓口に申請します。

承認を得た場合には、申請日から受給者証交付までの期間の医療費についても遡って還付を受けることができます。

早期発見・早期治療のために、検査・健診へ是非お越しください。

当院では、早期発見・早期治療の重要性を認識し、検査・健診を推奨しています。
特に内視鏡検査は、病気の早期発見や正確な診断に不可欠な手法です。
皆様が快適で健康的な日常生活を送ることができるよう、その手助けができればと考えています。

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